⭕ 悪玉コレステロール(LDL)の値だけで判断できない
- 日本のデータを見ると、
LDLコレステロール値が高い方が死亡率が低下している
- オランダのデータでも、
総コレステロールが増加するほど死亡率が低下している
- 悪玉コレステロール値が高ければ危険で、
低ければ安全ということは全くない。
⭕ 中性脂肪➗善玉コレステロール(TG/HDL比)が重要
- 悪玉コレステロール(LDL)の中でも、
人体に悪影響なのは小粒子のLDLである。 小粒子LDLは酸化LDLに変化しやすく、動脈硬化の原因、 心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高くする。 - 小粒子のLDLは、
中性脂肪の量によって小粒子LDLの比率が変化する。 - 中性脂肪が 60以下であれば、小粒子LDLは少ない。
- 最近は、中性脂肪/HDLコレステロール比(以下TG / HDL比)を心臓病のリスクの指標にしようという考えがある。
TG / HDL比は、冠動脈疾患の発生率および程度と強く相関する。
- 2未満のTG / HDL比が理想的
- 4以上のTG / HDL比は高すぎる
- 6以上のTG / HDL比はさらに大きな危険!
- 糖質制限で中性脂肪値は低下する。
⭕ 悪玉コレステロール/善玉コレステロール(LH比)が重要
- LH比は、動脈硬化予防には、2.0以下が望ましい。
- 高血圧や糖尿病など複数の生活習慣病を持っている人、
心筋梗塞や脳梗塞の再発予防には1.5以下が望ましい。 - 動脈硬化が重症の場合、LH比は3.0を超えていた。
- 朝夕2回、30分程度のパワー・
ウオーキングを数ヵ月続けるだけで、 LH比の数値が劇的に改善される。
⭕ 肝機能指標 = AST,ALT, γ-GTP がすべて基準範囲でも、ASTと ALT との比率を見ておくこと
- γ-GTPおよびALTは糖尿病の危険因子である。
- AST、ALT、γ-GTPが単独では正常値でもAST/
ALT比が1.0以上でなければ健全ではない。