「日本人の食事摂取基準」(2010年、厚生労働省) 示す推定エネルギー必要量は、18才以上で、 身体活動レベルが低い人では
男性:およそ 2000 キロカロリー
女性:およそ 1800 キロカロリー
炭水化物の摂り過ぎで、問題になるレベルは、 次の研究結果が示しています。
『炭水化物の摂取増加で死亡リスク上昇』
ランセット誌(2017/8/29)で、カナダ・ マックマスター大学が報告。 5大陸18カ国で全死亡および心血管疾患への食事の影響を検証し た大規模疫学前向きコホート研究 Prospective Urban Rural Epidemiology:PURE の7.4年間の35~70歳の13万5335例の追跡調査。
要約:
1)炭水化物を多く摂る人ほど、全死亡リスクが上昇する
2)脂肪の摂取を増やすと、全死亡リスクは低下する
3)脂肪の摂取を増やすことは、心血管疾患(CVD)、 心筋梗塞での死亡率を上げない
4)飽和脂肪を増やすと、脳卒中は減る
炭水化物摂取比率 総死亡率
46.4% 4.1%
54.6% 4.2%
60.8% 4.5%
67.7% 4.9%
77.2% 7.2%
つまり、炭水化物を 50% 程度にしておけば安心で、60% を超すと死亡率が増える、ということを示しています。
それでは、どれくらいの量の「ご飯」 を摂っても構わないかを考えてみます。
男性:2,000 KCal の 50%、1000Kcal
女性:1,600 KCal の 50%、 800Kcal
ごはん1膳(160g)= 269kcal なので、
男性:ごはん 3.7膳まで
女性:ごはん 3.0膳まで
ということになります。
もし、朝食に食パンを2枚食べる場合、6枚切 60g は、158kcal ですから、同じカロリーに抑えるには
男性:ごはん 2.5膳 + 食パン 2枚
女性:ごはん 1.8膳 + 食パン 2枚
となります。
もし、ケーキやお菓子を食べるなら、その分だけ、 ご飯やパンを減らしておくほうが懸命です。